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橙ネコと氷雪の隊長

「あら〜、一護じゃない、いらっしゃい、後、隊長お帰りなさい。」
「……逃げなかったようだな。」

 冬獅郎は冷たく乱菊さんを睨み、乱菊さんは何故か苦笑する。

「当たり前ですよ、減給と言われて逃げ出せるはずがありませんよ。」
「いつもそうだとこっちは助かるんだがな。」

 棘のある言葉に乱菊さんは乾いた笑いをして、オレを見た。

「一護、今日は隊長と一緒に来たの?」
「ああ、十二番隊に追われていたようだ。」

 冬獅郎の言葉に乱菊は顔を顰める。

「……十二番隊が…ですか?」
「ああ。」
「……。」

 乱菊さんはしばらく考え事をしてから、真剣な顔で冬獅郎を見た。

「隊長、しばらく時間をいただけませんか?」
「……頼んだぞ。」

 二人の言葉の意味が今一つ分からなかったが、冬獅郎が許可を出したのだからオレは口出しをしない。

「絶対にもう二度と怖い思いをさせないからね。女性死神協会の名に懸けてっ!」

 乱菊さんはそう言うと飛び出していった。
 オレは二、三度瞬きをして冬獅郎を見上げた。

「安心しろ、普段のあいつなら心配だが、今のあいつなら信用できるからな。」

 オレは訳が分からなかったが、取り敢えず頷いた。

「大人しくしていろよ。」

 冬獅郎はオレの頭を撫でて、自分の机に向かい、書類を捌き始めた。
 オレはそれをじっと見ているうちに、先ほどの疲れからかうとうとし始め、眠ってしまった。

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あきゅろす。
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