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橙ネコと氷雪の隊長

 冬獅郎が買ってきた品をみた一護は目を見開いた。

「と、冬獅郎、こんな高いもの…。」
「いいんだよ。」

 今にもつき返してきそうな一護に冬獅郎は苦笑する。

「俺がお前に何かをしたいと思った結果がこれなんだ、受け取らない方が失礼になるぞ。」
「……。」

 冬獅郎の気持ちを無駄にしたらいけないと思ったのか、一護はこれ以上何も言わず一つしか買わなかった期間限定の和菓子を二つに切り分けて冬獅郎にその半分を渡す。

「一護?」
「一緒に食べよう。」
「……。」

 差し出されたものは半分にしたものでもほんの僅かに小さいもので、甘いものが特別好きではない冬獅郎を考慮したのだと感じた。

「ありがとうな。」

 一護は嬉しそうに微笑み、そして、自分のお菓子を持ち上げた。

「頂きます。」

 一口食べた一護の顔が本当に嬉しそうで、冬獅郎はそれだけで十分満たされたのだった。

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あきゅろす。
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