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橙ネコと氷雪の隊長

「……。」

 冬獅郎は結局分からず、季節限定と書かれたものと自分がまだ食べる甘納豆を買ったのだった。
 今回の一件から冬獅郎は少しでも一護の好きなもの、嫌いなものを覚えようと考えるのだった。

「ただいま。」
「おかえりなさい。」

 冬獅郎が家に帰ると、パタパタと駆け寄る音に彼は頬を緩めた。
 萌黄色の小袖を着た一護が姿を現し、冬獅郎は持っていたものを彼女に差し出す。

「冬獅郎、これは?」
「感謝の代わりだ。」
「………感謝されるような事はしてないけど?」

 本気で小首を傾げる一護に冬獅郎は笑みを浮かべた。

「お前がいてくれるだけで、それで十分感謝するべき事なんだよ。」
「それなら、オレだって冬獅郎に感謝している。」
「十分伝わっているさ。」
「オレだって同じなのに。」

 唇を尖らせる一護に冬獅郎は彼女の頭を撫でた。

「ありがとうな。」

 一護はキョトンとして、すぐに笑みを浮かべた。

「こっちこそ、冬獅郎、ありがとうっ!」

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あきゅろす。
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