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橙ネコと氷雪の隊長

 一月後、冬獅郎のインタビューが載っている瀞霊廷通信が発売され、それは飛ぶように売れた。
 そして、誰もがこの記事を読んだものが思ったのは。

――日番谷冬獅郎という男を怒らせたらいけない――

 という事だった。

「隊長。」
「何だ。」
「隊長って淡白そうに見えて、実は嫉妬深かったんですね。」

 今月号の瀞霊廷通信を見てそう言う乱菊に冬獅郎は視線だけそちらに向ければ、丁度乱菊の瀞霊廷通信を覗き込んで見ていた一護が固まるのを見て小さく笑った。

「こんなもんだろう。」
「絶対、独占欲とか強いですよ。」
「どうだろうな。」
「あーあ、こんな隊長が好きになった女性が可哀想になるわ。」

 どこかふざけたような事を言う乱菊に一護は恥ずかしさのあまりか、外へと飛び出した。

「少し席をはずす。」

 冬獅郎は筆を置き、一護を追いかける。
 一護は新しい死覇装を収納している部屋に逃げ込み、そして、人化してから近くにあった死覇装に着替える。

「一護、いいか?」
「ああ。」

 何処か棘のある一護の言葉に冬獅郎は苦笑しながら入る。

「何なんだよ、アレ。」
「本当の事だろう?」
「そうだとしてもだっ!もっと恥ずかしがれっ!」

 顔を真っ赤にさせてどなる一護があまりにも可愛らしいので、冬獅郎は抱きしめる。

「しゃーねーだろ、お前が可愛すぎるんだからな。」
「オレは可愛くないっ!」

 一護は力いっぱい否定するが、冬獅郎にはその姿でさえ可愛く思った。
 冬獅郎の笑みがそれを否定していると悟った一護は唇を噛み、そっぽを向く。
 その後、冬獅郎は一護の機嫌を直させるために三十分は掛かったそうな。

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あきゅろす。
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