定めを覆せ
6
「二人とも何やっているんだよ。」
呆れる夏梨に一護とルキアは居心地悪そうな顔をして床に座り込んでいる。
「はぁ…。」
「そこまでにしたら、夏梨ちゃん。」
溜息を吐いた夏梨に遊子が話しかける。
「遊子、そうだね、それにしても、いい年した大人が二人何やっているんだか。」
「悪い。」
「すまぬ。」
「まあ、いいんだけど、一姉たちはそろそろ動き出すんだから、少しは落ち着いたらどうよ。」
年下の子に言われ、ルキアは穴があったら入りたいと思い、一護は頭をガシガシと掻いた。
「あー、そうだな…まあ、明日か、明後日くらいに事が起こると思うし、今日くらいはゆっくりとしておきたいよな。」
一護の言葉に三人は驚いて固まった。
「ん?話してなかったっけ?」
「たわけ、貴様何も言いてはおらぬかったであろう。」
「あー、悪い、忘れてたかも。」
ガシガシと頭を掻いて一護は悪びれずに言った。
「お姉ちゃん。」
「一姉。」
妹二人にも冷たい目で見られた一護は乾いた笑みを浮かべる。
「さーて、ルキアお前には追手が来るからそいつらに掴まれ。」
「……。」
「んで、お前を救出させる為にオレたちが尸魂界に向かう。」
「そして、阻止するという流れか?」
「ああ、大雑把に言えばな、まあ、その都度色々と修正が必要になると思うが、ルキアは処刑寸前までは無害な死神で通せ。」
「うむ。」
「得意だろう、猫かぶり。」
「演技だと言え。」
唇と尖らせるルキアに一護はカラカラと笑った。
「まあ、なんとかなるだろう。」
「貴様は何でいつもいつも、そうなんだ。」
変わっていない親友の姿にルキアは何とも言えない顔で彼女を見ていた。
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