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セブンス・リート


「ふー、疲れちゃった! シルバ、お茶〜」
「お疲れさま。もう用意できるから着替えておいで」
「りょーかい。あ、私ローズヒップね」

女がタオルで顔をこすりながら店の奥へと消えていく。入れ替わりに男が盆に何かをのせて持ってきた。

「アーク、リィの手伝いは大変だったろう?」
「まぁ…あいかわらず人使い荒いよな」

すすめられるままに椅子に座ると、男は机にティーカップとポット、スコーンを置いた。
食器は全て白い鳥――エリフィアのデザインが施された洒落たものだ。
ジョイスの見ている前で男はポットに湯をそそぎ、茶葉の入った缶を開けた。

「リィはローズヒップがいいと言ってるけど…君たちもそれでいいかな?」

アークが頷くのを見て、ジョイスもこくこくと首を振った。

紅茶はサリアがときどき淹れてくれるが、いつも決まって同じ茶葉だった。
ローズヒップが何なのかもジョイスには分からない。手際よく茶を淹れる男の手元をじっと見ていると、しばらくして甘い香りが漂ってきた。


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