[携帯モード] [URL送信]

セブンス・リート


店内を興味津々で見て回っていたジョイスは、ある一ヶ所で足を止めた。

一冊の厚い本が目に止まったのだ。革張りの表紙に、金色に印字されたタイトル。
自然と鼓動が早くなるのを感じた。

本の表面は薄汚れている。長い間この場所に放置されていたのだろう。回りの雑貨と同化して危うく見落とすところだった。
ジョイスの指が恐る恐る金文字をなぞる。汚れが取れ、本来の文字が顕になった。

「やっぱり…。これ、教科書だ!」

推測が確信に変わった。
喉から手が出るほど望んだルクスフォニア聖歌学院の教科書が目の前にある。その事実が信じられず、ジョイスはしばらく棒立ちになった。



[*前へ][次へ#]

4/14ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!