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セブンス・リート


「なんだか怖いよな」
「黒獣がか?」
「だって、」

歌を聞いた人間を餌にするんだろ、とジョイスは眉をひそめる。

「なんか残酷ってゆーか…」
「…黒獣が絶滅した理由を知ってるか?」
「いや…」
「その行為を残酷だと見なした人間が根こそぎ殺したんだ」

人間と黒獣族の間に起こったいさかい。己と異なるものを排除しようとする思考。

「…ごめん」

うつむいたジョイスを見て、アークはまずいと感じたらしい。
隣でガサゴソと紙の擦れる音が聞こえ、

「まぁ、そう思うのも無理はないさ。それより早く覚えるぞ」

そう言ってアークは分厚い紙の束を見せた。
先ほどサリアからもらった台本である。


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