[通常モード] [URL送信]
温泉旅行計画




「名前チャン名前チャン」

『あまり良い予感はしないけど、何?』

「温泉行こう。」

『・・・・』







落ち着け、落ち着くのよ私。
目の前の現実から逃げたら駄目。
そもそも、この目の前の白い物体は一体なんだろう。

(ああ、どうしよ。頭がついていけてない。)


「名前チャン?」

『逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だいや無理だ。』

「あぁ、今回は逃がさないからね。」



どうしよう、
今なんか黒い物を纏ってたけど気のせいだよね?
うん、気のせい。そうしよう。
じゃないと明日が無いっ

(というか、白蘭こんなキャラだっけ?!)



「酷いなぁ、勝手に不憫キャラにしたの君達でしょう?」

『逃げて管理人ーーーーー』

「だから逃がさないって。」


わ、私の事は良いから。早く!にげろぉぉぉおお
全国の乙女達よぉぉぉおおお
あ、完璧にキャラが崩壊してる。

(まぁいっか。)


「いや、絶対良くないでしょ?!そしてどんだけ僕と行きたくないの?!」

『え?命と引き換えにしても良いくらい』

「ガーン」


口で効果音を言い、体育座りでのの字を書き始める白蘭。
どうしよう、なんか凄くうざい。
仕舞いにはしくしく、とか口で言い出した。

(うざっ)



「そんなに僕と行くの嫌・・・?」

『うっ』

「折角楽しみにしてたのにな・・・。」

『うぅっ』

「名前チャンと少しでも多く一緒に居たかったな・・・」

『っ仕方ないから一緒に行ってあげるっ!』



結果、
私が折れました。

いや、体育座りで上目使い、しかも涙目はくる。
不覚にもときめいてしまった自分が恥ずかしい。



「名前チャン、ありがとう!大好きっ!」

『っ!』


そう言って正面から勢い良く飛びつかれて少しフラついたけど、
たまにはいいかな。と思ってしまったことは内緒にしておこう。



温泉旅行計画



(どうしよう、名前チャン可愛すぎる!)
(っ〜いつになったら放してくれるんだろう。)

(美形に抱きつかれるという気持ちを分かって欲しい。真面目に。)


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!