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属性





暫くすると白蘭に頼まれていた正一が帰ってきた。



「お!用意できたかな?」

「一応、全ての匣兵器をセットしましたが・・・」


まさか、そういう風に目が訴えていた。



「そ、そのまさか、だよ」

『?』

「取りあえず、此方です。」

「着いていてきてね?名前チャン」




訳の分からない儘、二人に着いて行き目的地へと着いた。


「さ、中へ」


白蘭に続き部屋の中へと入る。


『・・・!』


目の前の物に驚きが隠せなかった。

何せアノ匣兵器が壁から壁まで、


ズラーーーッと並べて有ったのだから。

しかも、一つ一つ丁寧に台の上に置いてあった。



「名前チャンに匣兵器をあげようと思って」

『本当?!』

「うん。まぁ属性でもっと絞れると思うから、このリング嵌めて炎出してみてよ。」


渡されたリングを中指に嵌め、意識を集中させる。



炎を出す為には

確か、覚悟が必要…だったよね。


覚悟…


ツナは皆を守りたい気持ち。

獄寺はツナへの忠誠。



じゃあ私は?


皆を守るなんて私には出来ない。

かといって穢れの無い忠誠も立てるつもりは無い。


"君は、どうしたいの?"


あの時の彼の声が聞こえた。

その瞬間、またあの時と同じ真っ白な空間に変わった。


"ねぇ、君はどうしたい?"


私に皆を守りたいと思う気持ち何かない。


"じゃあ、どうするの?"


私は…強くなろうと思うよ。


"何の為に?"


何時か来る、彼らの為に。


"なら、もう大丈夫だね"


そしてまた、元に戻った。


「大丈夫?」


気付けば正一に顔を覗かれていた。


(っキターーーーーー!!!じゃなくて、)

『だ、大丈夫』

「じゃあ出してみて?」



私は、これから先来るであろう彼らの為に



つよく、



強くなって



"彼らにとって有利な道を作る"



ボゥッ


「!」

『で、きた』


これが私の


             属性。



リングから出る炎。


色は、紫と赤。


そう、雲と嵐の属性だった。




(初めて灯した覚悟の炎は)


(純度の高い、紫と赤の炎でした。)










あきゅろす。
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