『もしもし、』 <おーなまえじゃねーか> 『久しぶりだね新一。』 <ああ。で、急にどうしたんだ?> 『ふふふっ聞いて驚かないでね?』 『私、今米花町にいるんだよね』 01.始まり 電話越しに新一が「は?」と言ったのが聞こえた。 そりゃそうだろう。 いきなり帰ってきたのだから。 私は演技指導、ということで有希子さんに海外へと連れて行ってもらっていた。 そして一年経った今、急に帰ってきたのだ。 (普通の学校生活を送る為に、ね) <・・・それで、これからどうすんだよ> 『んーとりあえず明日学校だからさ、』 <学校終わったらすぐにオレの所に来いよ?> 『え、ちょ、そんな勝手に決められても』 <いいから来いよ?> 『いえっさー』 じゃあなー、そういってプッと切れた携帯。 あーもう、本当に何なんだ。 本当にこの幼馴染の強引さはどうにかなんないかなぁ。 コイツと結婚した人きっと大変だよ。 あー久しぶりに蘭や園子に会いたいなー なんて、現実逃避しながらベットへとダイブした。 『江古田高校か・・・あ、新一に言ったっけ?まぁいっか。』 少しだけ大きく息を吸ってゆっくりと目を閉じた。 とりあえずメールしとこう。 |