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夢の硝子玉

夕方になり、目を覚ました三人は町でセリナの情報を聞いて回った。



「ほ、本当か!」

「あぁ、本当だとも。
あんな髪の色は初めて見たからよく覚えてるよ。
だが、見かけただけで話しちゃいないからな。
どこへ行ったかまでは知らないよ。」



フレイザーが声をかけた中年男は、二年も前のことだというのに、セリナのことを鮮明に覚えていた。



「すごいな、こんな調子ならみつけることも可能かもしれないぞ。」

「だから言っただろ?
セリナの髪の色は特別なんだ。」

「しかし、そんなに目立つんじゃ、逃げるのにも苦労してるだろうな。」

「多分、セリナは自分の髪の色がそんなに目立つとはわかってないんだ。
……彼女はちょっと変わった子だからな。」

「変わった子?石のありかがわかるだけじゃないのか?
どんな風に変わってるんだ?」

「それは、会ってみればわかるよ。
とにかく…彼女は純粋過ぎるんだ…」

ラスターのその曖昧な表現では、二人にセリナのことはよく伝わらなかった。



(ま、どんな変わった子だとしても、今はセリナだけが頼りだからな。
セリナを探し出さないことには、俺達は元の世界に戻れないんだから探すしかない!)



フレイザーは自分自身にそう言い聞かせ、再び町の人々に声をかけ回る。
その後も、セリナらしき者をみかけたという話は何人かから聞く事が出来たが、この町からどこへ向かったかということに関する情報はまるでつかめなかった。



「ここへ来たのは間違い無さそうだが、問題はここから先だよな。」

「俺もここから先の町のことはあんまり知らないし…」

「困ったな…
そうだ!ちょっと待っててくれ!」

フレイザーは、二人にそう言い残し駆け出したかと思うと、しばらくすると手に何かを持って戻って来た。



「ほら、これ!」

フレイザーが二人の前に広げたのは一枚の地図だった。



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あきゅろす。
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