春、夏、秋、冬の彼ら 4 「こら!なんだその髪は!」 入学式から1ヶ月くらい経った頃、夏実は髪の色を茶色にしたことで教師に呼び止められていた。 「だってセンセ、これが一番気に入ってるもん。中学んときもこれだったし」 受験のときだけは黒くしていた夏実は、そろそろと思い髪をもとに戻したわけだ。 当然校則違反なわけけだ。 こんな夏実でもクラスの男女から好かれているわけであって、たいていはこういう場面に出くわしてもみよながたすけてくれた。 しかしその時に限っては人気のない渡り廊下で、ほとんど人が通っていなく夏実を庇ってくれる人はいない。 ≪前へ☆≫ [戻る] |