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 Penoso 








あの日から早3ヶ月。
同じ教室にいるっつーのに、相変わらず気まずい雰囲気が流れる。
(そう思うのは俺だけか?)


あの日以来、スクアーロともローサとも口を聞かなくなっちまった。
…正直つらい。



そんな俺にはお構い無しにこの時間は過ぎる。
センセーの話なんて耳に入って抜けるの繰り返し。


この時期は皆、進路やら就職やらで忙しくピリピリしてる。
俺はというと、







「お前の就職願にはしっかり"キャバッローネ次期後継者"って書いてやったからな」





あの悪魔のせいで勝手に決められちまった。




「んのやろ…」




ブツブツ言いながら、今日も地獄の特訓をするべく悪魔の元へと。











…行かなければ良かった。
















「こいつら全員お前のファミリーにしやがれ」







悪魔じゃなくて天の邪鬼…!
こいつら?
どいつだよ。俺を獲物としか見てねえ狼をかよおぉお!!!!




「ひぃぃいぃ!!」




アイツに逆らうなんて出来るはずなく、山んなかを行ったり来たり。
羊の格好しながら死ぬ気で逃げ切ったんだ。
































学園に帰ったときにはもうボロボロ。歩くのさえ精一杯だ。




…本当に、
このときほど運の悪い日はなかったよ。










フラフラな俺がぶつかってしまった学園のガキ大将。
リボーンの奴が余計なこと言うからオオゴトになって最後には胸ぐらを掴まれ、この始末。





「うっ…ぐ…」




もう駄目だと思ったときだ。痛み…ガキ大将の拳は降ってこなくて。
代わりに降って来たのは血飛沫とデカイ体。




「…あ…あぁあ…」




こんな光景みたくない。
逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい。
だけど腰が上がらなくて。





続いて降ってきたアイツの声。





「邪魔だ」






あの日までの面影は無かった。
退かなかったら俺まで切られそうな…。







「…は、はあ〜…」

「いつまで腰抜かしてやがるんだへなちょこ」


「う、うるせえ…」




まだ声が震えてる。

怖い怖い怖い怖い怖い。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。






逃げたい。









ローサとの約束なんて、
そのとき頭に無かった。
(ただただ、逃げたかった)









つらい
(悪魔からもアイツからも約束からも)
(全てから逃げたかった)







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