本当は、あなたとても優しいの(蛭魔/IC21) そろそろ暑さも収まる頃かしらとか思い始める9月、でも今年はそんな風には行かなかった…… 夏休みにあったアメフト部の練習でもふらふらしまくっていた貧血持ちの私にはやっぱり30度越えてたら夏ってことで部活中に倒れてしまった。もう私の体調管理がいけないんじゃなくて地球温暖化がいけないのよと1人悪態をつきながらもやはり体調は回復しない。 「おーい、糞姫大丈夫かぁ?」 『大丈夫なわけないでしょ見ての通りふらふらよふらふら、もうだめ私溶けるんじゃ……ちょっとなにやってるの!重いんだから下ろしなさいよー』 あろうことかコイツ私のことを持ち上げたわ、所謂お姫様だっことかっていうやつで…… 「軽いな。ちゃんと飯食ってんのかよ。」 『大丈夫。食べてるもん。』 連れて行かれたのは保健室。先生もあの悪魔が女の子を連れてきたんだからすごいおどろいてるわ。 「何笑ってやがる。顔色最悪な奴が笑っても気持ち悪いだけだぞ。」 『さらっと失礼なこといわないでよ。それに仕方ないでしょ貧血治らないんだから。』 「大丈夫か?今日はゆっくり休んでろ。練習終わったら迎えに来てやる。」『あり、がと……』 ――本当に大丈夫か姫。あいつ昔から病弱なのに気ぃ使って無理して。そうされるほうがめんどくせーのに。 ……俺なんで姫のことばっか考えてるんだ? 『あ、あれ。もう、日が暮れてる』 さっきまでのだるさが一気に体に戻ってきたように私は疲れやら睡魔やらにやられて寝てしまったらしい。 ふとベッド脇をみると蛭魔が寝ている。 練習のあと来てくれたのかな。 彼が寝ている座る椅子の横には何が入ってるのか分からないカバンと私のカバン。 もってきてくれたんだ。 なんだかんだで蛭魔は優しい。風邪ひいたときとかも気遣ってくれるし、みんな怖がるけどそんなことないんだ。 ふわっと彼の頭に手を乗っけてみる。つんつんしてるように見えて結構さらさらしてるんだなぁ…… 「……ん」 『あ、起きちゃった』 私はにっこり笑いながらわしゃわしゃと頭を撫で回す。 「なにやってやがる……」 よほど疲れていたのか抵抗する気もないようだ。 『やっぱり蛭魔は、優しいね』 「なんだいきなり、暑すぎて頭おかしくなったのか」 『練習のときとかなんだかんだ言ってもやっぱりみんなのこと気にしてるし気遣ってる。それに今日、だって……』 今、告白したらおかしいかな 「んなぁことねぇよ。俺が一番気にしてるのは、……姫だからな」 ___end ((なにいってるの!え、ほんと?)) (嘘でこんなこと言うかよ) ((…………///)) (なーに黙ってんだおら、帰るぞ) 何したい私。しかもすげー寒いよ今日←。そしてなんか蛭魔来てますww <] |