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『同趣味』SS・飛鳥葛藤編1
 はな♪様からいただいたリクエストにお応えして、『同じ趣味、違うアイツ』のSSをお送りします。

 リクエストは、「ちょっと変態入ってる、かわいい飛鳥くん」……いつもよりムッツリ変態度増量中(笑)。

***

 太田の母さんから「我が家のオーブンが壊れてしまったので、飛鳥君ご自慢のオーブンを貸して欲しい」とメールで頼まれた。

 これまで何度も料理を教えてもらった俺としては、断ることなど出来ない。今日はバイト先のレストランも定休日で、特に用事もない。

 了承メールを出し、学校帰りに太田の家に寄った。ところが、玄関から出てきたのは太田で。



 そんなわけで現在、俺の隣には、ボウルと泡立て器を手にした太田が立っている。



 俺の両親は共働きをしている。父親は遠方に出張中で不在、雑誌社に勤める母親も〆切前で今夜は帰らない。

 だから、現在、俺は太田と二人きり。

 生真面目な太田は、長い前髪をきっちりピンで留めて、太田の母親が愛用しているレースいっぱいのエプロンを身につけ、黙々と生クリームを泡立てている。

 ほとんど料理などしない太田だから、手つきがすごくぎこちない。

 やばい。可愛い。

 手取り足取り教えてやりてぇ……。

 ――ガツン!

 頭を壁にぶつけて、一瞬おかしな方向に突っ走りそうになった思考をムリヤリ追い出す。太田がびっくりして俺を見ていた。

 いや、もうそのキョトン顔が可愛いので、なるべくこっち見ないでください……。

「そういや、せ、芹沢は?」

「今夜はコンビニでバイトだな」

「小山内と瀬名は?」

「多分、サッカー部の練習じゃないだろうか」

「……お前の姉貴は?」

「ん? 恐らく自宅……だと思うが、どうしたんだ?」

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あきゅろす。
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