同じ道、同じ言葉 41 「誓うから……誓うけど……」 うわごとのように囁かれた言葉。 「できれば、一瞬でもいいから、俺より長生きしろよ」 「……確約はできないが最善は尽くす。きっとひとりにはしない」 俺の言葉に、少しだけ皆慈の腕の力がゆるんだ。 「キミが望むだけ、同じ道を歩いて行こう」 先はまるで見えないけれど、ずっと続いてゆくこの道を。 ……皆慈は気付いているだろうか。 皆慈と出会わなければ、小山内と飛鳥は今でもただの「同級生」。 瀬名や西山、久野に出会うこともなかった。 俺の道に新しい色を加えてくれたのはキミなんだ。 俺は、俺からこの手を離すつもりはない。 「……ホントに、一生、とか言うかもしれねぇぞ」 「一生でも二生でも問題ない」 「来世まで清が面倒みてくれんのか。そりゃ頼もしいな」 「皆慈のいない人生なんてつまらんからな」 そう言って、視線を交わすと。 二人でおでこをつき合わせて笑った。 こんなにも“俺”たちは違うのに、一緒にいることが一番楽しくて。 ――それは“アイツ”も、きっと同じ。 〜おわり〜 [*prev][next#] [戻る] |