同じ道、同じ言葉 34 「おーい、大丈夫か」 「うみゅ……」 皆慈が身体を支えながら水を飲ませてくれる。うう、申し訳ない。 「寄りかかるか? 横になるか?」 「らいじょーぶ……」 とは言ったものの、フラフラと倒れかけた俺を皆慈が慌てて抱き留めた。 それからすぐに、皆慈の携帯の着メロが鳴る。 携帯を開いた皆慈が吹いた。 「アンタ、鬼か!」 姉貴に向かって皆慈が怒鳴った。 皆慈から携帯を受け取って見ると、表示されているメールの発信元は俺。 件名は「メリークリスマス」、内容は皆慈に抱きついている俺の写真だった。 まさに、今の状態の。酔っぱらいサンタガールの俺。 皆慈だけでなく、小山内、瀬名、飛鳥にまで同時送信されている。 ……泣いてもいいか。 次々に反応が返ってくる。 ---------------------- メリークリスマス! ってゆーか、僕の前でやれ! ---------------------- 小山内……。 ---------------------- メリクリ! ニーソは?! ---------------------- ぶれないな、瀬名。 ---------------------- メリークリスマス。 イエスとサンタに懺悔しろ。 ---------------------- ごめんなさい。 [*prev][next#] [戻る] |