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そして、それからしばらくして・・・・。
「ライドウちゃん、見て! これおばちゃんが育ててん、可愛いやろ?」
「あー・・・そうだな。これから何が育つか楽しみだな。」
スカアハの持つ小さな鉢植えには、まだ出たばかりの芽があるだけで、
正直、これだけ見せられてもなんとも言えないのだが、お人好しの忍はなるべくスカアハを傷つけないよう言葉をかけてやる。
「わちきのも見て欲しいでありんす!」
「オイラも見て欲しいホ。」
「ずるいよー、あたしもあたしも!」
我も我もと寄ってくる悪魔達の手には、ペンペン草やその他雑草と言った最早ガーデニングからは遠のいた物ばかりだ。
「うんうん、みんな凄いな。」
忍は凄いと褒めてやっているが、おそらく本人にも何が凄いかなんてわかっていないだろう。
何故かってどう見ても顔が困っているからだ。それでも、なんとか笑顔を作って悪魔達を褒めているところが・・・。
「いやー。優しいねぇ、ライドウちゃん。ところであの変なヤツは?」
あの後、イッポンダタラは『時代は有機野菜だあああっ!』と叫びながらまたどこかへ行ってしまった。
もう数日姿を見ていない・・・おそらく。
「・・・今頃畑でも作ってるんじゃないか。」
悪魔に懐かれすぎるデビルサマナーに、俺は別の意味で先代葛葉ライドウに申し訳なく思うのだった。
コメント
俺の名前は葛葉ライドウ。心に傷を負った(嘘)書生。モテカワスリム(自称)で恋愛体質(って言ってみた)の愛され(主に悪魔に)ボーイ♪
ちょっとやってみたかったんだ。
部誌に載せるやつです。
テーマは『華』
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