創作な文章
6
「ちょっと、オバサンって言うのヤメてもらえる?」
「だって、母であるあたしの姉でしょ。立場的には伯母じゃない。」
この会話で勘のよろしい皆様は大体のことは察せたかと思います。
なんとこのセクシーなお姉さんは母の姉だそうな。
・・・と、いうことは18歳である俺を産んだ年齢不詳の母よりも年上ということ。
エルフって自由な種族だな、見た目若いから年甲斐もなくセクシーな格好出来るんだもんな。
「とにかく、人間と違って私達は見た目が若いのよ。オバサンなんて呼び方許せないわ。」
ふんっと不機嫌そうに伯母・・・えー、お姉さんはそっぽを向いて母の入れたであろうコーヒーをすする。
「じゃあ、俺は伯母さんのことなんて呼べば・・・いだっ!」
伯母さんのつま先が俺の脛、いわゆる弁慶の泣きどころにクリーンヒット!
今日はこないだの火竜の鱗で作った脛あてしてないから、俺の脛は防御力0状態。
しかも、伯母さんったらスッゲー丈夫そうなブーツ履いてやんの、そりゃダメージを食らうっつーの。
「お姉様、もしくはプラム様とお呼び。」
口の端を上げ、まるで『悪女』という言葉が似合いすぎてしょうがない表情で伯母さんはそんなことを言う。
「姉さん、それは痛いわ。」
「お義姉さん、それはやめた方がいい・・・。」
母といるのかいないのかわからなかった父の冷静なツッコミに、伯母さんはバツの悪そうな顔をする。
「じゃあ、お姉さんで勘弁してあげるわ。」
が、全然へこたれる様子はないようだ。
流石、母の姉。レベルが高いぜ。色んな意味で。
きっとステータスも高いに違いない、素直に頼りにしたくないけど、戦闘においては頼りにはなるだろう。
[*前へ][次へ#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!