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創作な文章

俺は家に帰るとすぐに自分の部屋に飾るように置いている火竜装備フルセットに着替えた。

まぁ、着替えるというよりは今着ている服の上に防具を着けるって感じなんだけど。

火竜の鱗で作った鎧・篭手・脛あて・盾・・・田舎くさい地味な俺の全身が炎のように赤く染まる。

兜は・・・どうしよう。頭重いのは嫌だしな、戦闘のときにだけ着けたらいいかな。

俺は火竜の鱗で作った兜だけは麻で作った荷物袋に放り込んだ。

武器という程でもないが、動物をさばくときに使うナイフを腰に装備しておこう。

ナイフ一本で色んなことが出来る、それはもう経験上わかっていることだ。

さっき言った動物をさばくのもそうだし、木を切ったり削ったりして何か作ったり、

果物の皮を剥いたりするのも便利だし、魚の小骨とかも慣れれば取れる・・・ま、あって損するものじゃないってこと。

さて、あとは何がいるかな・・・そうだ、保存食!

確かに干し肉とか木の実とかあった気がするぞ・・・俺はそんなことを考えながら2階の部屋から1階の台所へ。

小さなツボの中には少しだが、クルミだのナッツだのが残っていた。

木の実は好きじゃないが、旅先では何あるかわからない。そのときには重要なエネルギー源になるのは言うまでもない。

とりあえず、ツボの中の木の実を一掴み巾着袋に入れておこう。

残りは家の為に残しておく。父は木の実が好きなので、全部取ったら可哀想だ。

干し肉もちょっとあった気がするんだけどな・・・戸棚を漁ってみると、なんてこったい。

カビてる・・・これは保存に失敗したんじゃなくて、作る際に失敗したみたいだな、干し方が足りなかったんだ。

しょうがない、肉は諦めよう。まぁ、道端に生えてる草も食用になるのが多い。

人間(半分違うけど)食おうと思えばなんでも食える・・・!

食あたりになっても、毒になっても、魔法使い様が横にいるんだぜ。きっと治してくれるさ!

よし、多分準備は完了だ。

村人Aから頭除く全身を火竜装備でそろえ、腰には小さいがナイフを装備した戦士に変身した俺はでっかい麻袋を肩に担いで再度村の広場へ向かう。

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