戦国拍手ログ 2005年クリスマス 【孫市と貴女】 「やぁ、俺の姫。今日はクリスマスだな…」 そういいながら、孫市はそっと名無しさんの髪を撫でる。擽ったそうに笑うその人に、孫市も眼を細めた。 「そういえば、サンタクロースはイイコの所にくるんだっけか…じゃあ俺は、すこぶるイイコらしい」 そういう孫市を、彼女は不思議そうに見る。 「…だって、そうだろ?君みたいな女神の元へ、俺を導いてくれたんだから」 そして二人は口付ける。ヤドリギの下で、甘く、長く。 ******* 【慶次と貴女】 「すまない、待たせちまったかい?」 慶次が息せき切って駆け寄ると、名無しさんは少し睨みながらも嬉しそうに笑ってくれた。 「待たせて悪かったな」 そういうと、慶次は彼女の冷えた手を優しく包む。自分の手にすっぽりと入る小さな手から、冷えた肌の感触とは違った、柔らかな感情が流れ込んできた。思わず頬が緩む。 「そうだ、お前さんに渡すものがあるんだが…受け取ってくれるかい?」 コクリと頷く名無しさんの手に、小さな箱が納まるまで、あと少し。 [*前へ][次へ#] |