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小説




それでも、律儀なあいつは、責任でも取るつもりだったのか何なのか……
俺達の関係は、確実に変化していった。


休みの日には、近場のいかにもなデートスポットに連れ回される。
あいつが16になってバイクの免許を取ると、その範囲は県外にまで広がった。
免許を取って一年内の二人乗りは禁止だと注意しても聞かないあいつに、仕方なく付き合うふりをしながらも、心の中では喜びを噛み締めた。


セックスだって、何度もした。
飽きるほどに、猿のように。
その最中、何度感情のままに好きだと叫びそうになったことか。


もしかしたら、ツバサも俺のことを思ってくれているのではないかと考えなかった訳ではない。
あいつはいつだって優しくて、セックスのときは外見に似合わない男らしい声で、透夜透夜と俺の名を愛しげに呼んだ。
でもそれが愛なのかどうか確信が持てなくて、結局は何も言いだせないまま、曖昧な関係が一年も続いた。


決して恋人同士ではない二人の、まるで恋人のような日々。
俺は、幸せだった。
言葉には出せなくても、ツバサのことが大好きだった。


どんな形であれ、あいつが傍にいてくれればいい。
あいつの傍にいられればいい。
それに、その気になればいつだって思いは伝えられる。


そう、思っていた。










なのに、どうして?





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あきゅろす。
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