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小説




ここに来て、ようやく俺の中に危機感というものが芽生え始めていた。
香山くんの目はもの凄く真剣で…いや、いつも真剣なんだけど、今日の奴は普段とは違う…ような気がする。



「この後は…とりあえず、ズボンを脱がせる」

「ちょ、待てよ…!」



あっという間にベルトを抜き取られ、腰履きしていたズボンも簡単にずり下ろされる。
それと一緒にパンツまで脱げかかって、慌てて後ろに回った両手で阻止をした。



「……これは、予想外だ」

「な、何がだよ…」

「下着の柄だ」



そう言われて思い出してみれば、今日の俺のパンツの柄はキ〇ィーちゃん。
しかも、淡いピンク色。
あーもう。
なんでこんな日に限って…!



「これは俺の趣味とかじゃなくって!ただ、こういうのって意外と女にウケるから…っ」

「……下着を見せ合うような女子がいるのか」

「腰パンしてたら普段でもチラッと見えたりすんだろーが!」

「誰彼構わず下着を見せるとは…破廉恥だぞ、たっちゃん」

「男のパンツなんてハレンチでも何でもねーよ!」





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