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小説




『同性愛ってなぁに?』


同性の人を恋愛または性の対象としてみなすことを言います。
同性を愛する可能性を持っている人は少なくなく、五十人に一人、研究者によっては八人に一人だと考える人もいます。






「……多っ」



静まり返った図書室の中。
読んでいた本から顔を上げ、俺は思わずそう口にしていた。
五十人に一人ってことは、うちの学校は一学年四百人だから、単純に考えて学年に八人はいるってことになる。
これが八人に一人だとすると……



「……ダメだ、頭が混乱して計算出来ねぇ」



とにかく、もっと多くなるってことだけは分かる。


そもそも俺がこうして同性愛なんてものについて調べているのも、身近にそういう奴がいるからだ。
最近、妙に仲良くなってしまった同じクラスの澤木。
たまたま一緒に行ったコンビニで、そこの店員の李さんとやら(確かに綺麗な人だったが、男)に一目惚れ。
今時滅多にいないくらい古風で真っすぐな男は、あっという間にそっちの道へと突き進んでいった。


そして、もう一人。



(兄貴も、なんだよな…)





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あきゅろす。
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