小説 13 「わああぁっ!」 「……お前、下着は?」 「え?……あ」 そう言えば、ご主人にパンツまで借りるのは少し抵抗があって、そのままズボンだけを履いていたことを忘れていた。 ミケは一瞬驚いたみたいだけれど、次の瞬間には物凄く楽しそうな笑みを浮かべて―― 「乗り気だな」 と、耳元で囁いた。 「こ、これには深ーい事情があって…!」 別に深くもなんともない事情だけど! 「肩も剥き出しになってるし…お前、誘ってんだろ」 「誘ってね――っ!てか何を誘うんだよ!そもそもこうなったのは、お前が無理矢理引っ張ってきたからだろ!?」 「…お前?」 「い、いえ、ミケ様がお引っ張りになられたからだと思われます」 「…まぁいい。とにかく…ヤらせろ」 「な、なんかよく分かんないけどやだっ!」 「下半身丸出しの奴に抵抗されてもな」 「だからそれはあんたが…!」 「…あんた?」 「ミ、ミケ様がお脱がせになったから…」 ……俺、弱い。 ちびに対する強気な俺はどこへ行ったんだ。 キョロキョロと視線を彷徨わせる俺に、ニヤリと笑って舌舐めずりをした奴は、次の瞬間、俺の大事なモノを思いっきり鷲掴みにした。 [前へ][次へ] [戻る] |