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小説







ピザが、好きだ。


三日に一度はデリバリーを頼んでしまうくらいに。
いつも頼む店は一軒に決めていたが、ある日、なんとなく普段とは違う店で注文してみたときに、俺は運命の再会を果たした。


ますます、ピザが好きになった。








――ピンポーン



「あ…」



来た。
俺は慌ててインターホンに出る。



「はい」

「……ピッツァ・石の窯です」

「ふふ、はい、どうぞ。今開けるね」



TV付きインターホンから見える、不機嫌そうな顔のピザ屋の店員さん。
それに笑顔を零しつつ、共同エントランスのオートロックを解除する。


それから、約二分。
今度は自分の部屋の玄関前で鳴らされたインターホンの音に、確認をすることもなく鍵を開けた。



――ガチャ



「お疲れ様、亮太く――」

「おい章介!もうこんなもん頼むなって言っただろ!」



扉が開いた瞬間に怒鳴り込んできたのは、先程物凄く不本意そうな表情でモニターに映っていたピザ屋の少年。
小さな身体をピザ屋のカラフルな制服に包み、両手でピザの入った平たい箱を抱えている。


彼は、藤川亮太。
俺の、可愛い恋人だ。


そして――





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