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小説







俺は三ヶ月ほど前から新しい仕事を始めた。


それは窓の清掃。


よくビルなどから吊り下げられている、あれだ。


もともと鳶職をしていたから高いところは平気だったし、想像以上に給料が良かった。


それに窓を拭いているときに建物内にいる人と目が合ったりするのは、なんだか楽しい。


まだ新米で、先輩と一緒にゴンドラに乗っている状況だけど、俺はこの仕事に結構やりがいを感じていた。






そんなある日。




「え…?俺一人でっすか?」


「そうなんだよ。相川くんの代わりの人間が見つからなくて。出来るかい?」




相川というのはいつも俺と組んでいる先輩で、今日は風邪で休みらしい。


そのため今日の仕事は俺一人でやることになるらしく、社長は心配しているが、俺にとってこれはチャンスだと思った。




(ここで自分一人でも出来るってアピールすれば、これからは一人で仕事させてもらえるかも…!)




別に先輩が苦手なわけじゃない。


ただ、男として仕事を一人で任せてもらえるということは、一人前だと認められるようで嬉しい。


だから俺は迷わず




「大丈夫です!」




と、勢い良く返事をしたのだった。





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あきゅろす。
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