3. 「麗ちゃんどこおったん?」 昼休みは屋上ではなく中庭で寝てた私は、4時間目の終わりに目が覚め、5時間目の途中で授業に参加した。だりぃと思い席に腰を下ろすと、横の忍足が私に話しかけくる。別にどこでもいいじゃないかと悪態付くも「中庭」と答えてやった 「麗ちゃん、跡部に並んで成績トップやったで!自分すごいなー」 「…」 「ほんま、麗ちゃんの頭脳がうらやましいわー」 私が うらやましい? 「俺なんて、15番やで?麗ちゃんに比べたら全然下やわ」 俺なんて? 比べる? 「忍足さん」 「ん?」 「…成績なんてただの評価に過ぎません」 「まっまあ、そうかもしれへんけど…」 「私は、あなたの方がうらやましいです」 「えっ?」 「あなたは、私にないものをたくさん持ってる。それこそ成績より大事なものだと思います」 「大事な…もの?」 「自分の価値観を成績で決めるのは、間違ってる」 「…」 そう、忍足や他の奴らにはあって、私にないもの 信頼 本当の仲間 熱中できる物 夢 希望 未来 本当に価値のあるものを、私は何一つ持っていない。そう、私はクズだ (高橋さんは本当に素晴らしい人だ!) (成績優秀!君はわが校の誇りだよ!) (このちょうしで、頑張ってくれ!) 結果でしか判断しない大人。外見でしか評価しない奴ら。だから成績なんて 「…成績なんて嫌いだ」 「麗…ちゃん、いったい何が…」 その数秒後、授業終了の合図が教室に鳴り響き教室が一段と騒がしくなる。そこで私たちの会話は終了した (麗ちゃんは、いったい何を抱えてるのやろうか?) . ← |