2.
「で、麗とはどういう関係なの?」
「俺と麗さんは恋人同士…」
「黙れ亮太」
「…麗さんとは、[鴉]でお世話になってるんです」
「鴉?」
「なんだそれ?」
「この地区を仕切ってる不良グループだ」
「章司、違ぇぞ!麗さんが入ってから関東1になったぜ〜」
「で、麗さんは鴉の頭で、俺達はその下っ端みたいな感じです」
「かっ頭!?」
「麗が!?」
「…別にそんな偉いもんじゃねぇよ」
「いえ!麗さんは俺の尊敬する人です!」
「俺達も、麗さんに命助けてもらって…だから麗さん!大好きっス!」
「だー!亮太離れろ!」
「…亮太くん、麗から離れよっか?(黒笑)」
「!…すっすいません!」
いつもの黒さで、話しの流れを戻す美喜男さん。そして、俺の目の前で、冷静に話しを聞く麗さんの背はイキイキしていて、前よりずっとマシになったような気がする。特に麗さんがあんなに話したのも、何年ぶりだろうか。
麗さんが喧嘩を止めた理由、
[仲間]
仲間が麗さんを変えた。正直、何でそれが俺じゃなかったんだという、嫉妬心はあるが、麗さんが元に戻ってくれるんだったら何でも良かった
でも、神様は意地悪だ。どんなけ麗さんを苦しめたら気が済むのだろう。
それから、2週間後のこと。俺達は病院の中の、[緊急手術室]の前で、その扉が開くのを願い、待っていた。真喜男さんが彰っつう奴の襟を持ち上げ、奴らに悪態付く。パニック状態の俺達はそれを止めることもできなくて、喜一さんの「真喜男、そいつらは関係ないだろ」という一言で、真喜男さんは冷静さを取り戻した
麗さんが刺された
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