1.
14んとき、俺はすべてを無くした。家族も、住むところも、金も。すべて。一気にいろんな物を無くしすぎて、俺は死のうと思った。しかし、そんな俺を拾ってくれた人がいる
榊 喜一さん
その頃の関東鋭牙会の頭で、俺の命の恩人
だから俺は、彼に…いや、関東鋭牙会に一生身を捧げることを誓った。もちろん、由里香さん、真喜男さん、美喜男さん
そして、麗さんにも
「お嬢!おかえりなさい!」
玄関の門を掃除しながら、お嬢を出迎えるのが俺の日課だ
「和弥!ただいま!今日な、体力テストで学年トップだったんだぜ!」
そう嬉しそうにニコニコ話すお嬢は中学2年。大人っぽくて、笑顔がすごく綺麗で、そんなお嬢に俺は一度、恋心を抱いたことがある。まあ、そんなの絶対無理だと思って諦めたけど
「おい麗!てめぇ、俺のプリン食っただろ!?」
「くっ食ってねぇよ!」
「はぁーん!?じゃあ、その口に付いてるのはなんだ?」
「夕食の時のカスだよ!」
「…じゃあ、てめぇの後ろにある容器はなんなんだよ!?あ"ぁ!?」
「ギクッ!」
「麗…今日という今日は許さねぇ!!!!」
麗さんと真喜男さんの喧嘩は今に始まったことではない。お嬢が先に攻撃を仕掛け、真喜男さんが追いかけ回し、
「アニキ!おっ落ち着いてくだせぇ!」
「プップリンなんて、いつでも食えますよ!」
「アニキ!おっ俺、プリン買ってきます!」
「はぁーん!?俺はあの期間限定の[口どけプリン]が食いたかったんだよ!!」
「「「アッアニキー!」」」
俺達舎弟が、真喜男さんの暴走を抑えるが無駄で終わって
「真喜男…なに、かわいい麗を虐めてるの?」
「だーかーら!そいつが俺の!」
「えっ?(黒笑)」
「…わっ悪ぃ…」
最後は美喜男さんがお嬢の盾になり、終わるという…まぁいつものパターンだ
「麗ー、美喜男ー、真喜男ー。一体何騒いでるの」
「母さん!真喜男が虐めてくる!」
「あ゛!?」
「べー」
「こんのくそガキ!」
「まぁ夕食後によく喧嘩できること…。今日喜一さんとプリン買ってきたから、早くダイニングに来なさいね」
「まぢで!?よっしゃー!」
「ッチ!」
「よかったね真喜男☆」
「あっ!和弥くんたちの分も買ってあるから!みんなで食べましょ!」
「えっ由里香さん!悪いッスよ!」
「自分らお腹いっぱいなんで、大丈夫です!」
「遠慮するなよー!プリン一個ぐらい貰っとけって!」
「ガキが偉そうなことゆうな!」
「あだっ!
兄貴ー!真喜男が叩いたー!」
「真喜男?(黒笑)」
「だーもう!美喜男に頼るんじゃねぇ!」
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