3.
現状が、いまいち飲み込めねぇ…
右にはあの迷惑男がいて、左には羊みたいなやつがその隣に座っている赤髪のパンを食べようとしている。それを見て笑っている眼鏡が向かい側にいて、その横にゲイなんじゃないかってくらい仲良く飯を食っている銀髪と絆創膏少年、そして無表情の巨人とおかっぱが座っている
「おい高橋!昼飯、それだけかよ!?アーン」
そういってジャイアンが、私のパックジュースを指差す
「…お腹すいてないんで」
「少なすぎやろ!」
「俺様が奢ってやってもいいぜ?」
「お断りします」
そうゆうと、ジャイアンがはっはっはーと笑い出した
「麗ちゃん面白いC〜!」
「あぁ!今までにない反応だぜ!っつうか、まだ名前言ってなかったよな?俺 宍戸亮!」
「俺!鳳長太郎です!」
「ぼく芥川ジロー!ジローって読んでほしいC〜!」
「…日吉若です」
「…樺地、崇弘っス…」
ちょっといいか?
…なんでこれから宜しく!みたいな雰囲気になってるんだ!あ゛ぁ!?
「いやっあの…」
「麗ちゃんいい匂いするC〜」
「はっ!?ってちょっと!」
「クソクソジロー!離れろー!」
「おぃジロー!高橋は俺様のだ!離れろ!」
ポカポカ陽気が指す、屋上。いつもなら昼寝をしている時間なのに、個性派軍団と円になって一緒に飯という非日常的な今。膝には羊の頭、目の前にはジャイアンと赤髪の口論、そして笑っている奴ら。どれも人生初の出来事で
まあ、面倒くせぇし今日ぐらいはいいか…
なんて思っている私は、こいつらより相当おかしいと思う
って、私はジャイアンのものじゃねぇ!
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