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Believe
第6話†「気安く触るな…気持ち悪い」


「ブン太…」

部室に残っていたジャッカルが呟いた。

そして……

「……見損なったぜ」

確かにジャッカルはそう言った。

俺が一番信頼していた…優しいジャッカルが

今、俺を睨みつけている


「ジャッカル!!俺はしてないんだよ!お前なら分かってくれるよな!?」


俺はジャッカルに駆け寄った。

すると、思いっきり身体を突き飛ばされた。


「気安く触るな…気持ち悪い」


そう言って冷たい瞳で俺を睨みつけると、ジャッカルは部室から出て行った。


……ジャッカル…


どう、してだよ……

お前だけは信じてくれるって…思ってたのに!!



「自業自得ッスよ。丸井先輩!」


赤也は笑いながら部室から出て行く。


仁王はその場に立ち尽くしたままだった。


「……仁王」


「俺は…まだ分からん。……少し見とくぜよ」


仁王はそう告げた。


「そう…だよな」


「さっき、ため息吐いとったんは…この事じゃったんか?」


「まぁ…な」


俺は笑った。

多分上手く笑えてないと思う。


だって、作り笑いとかしたことないし。


「……じゃあな」


仁王も少し笑うと部室を出て行った。


「痛ぇ……」


俺は誰も居ない部室でそう呟いた。


頬がヒリヒリしててすげぇ痛い。

絶対に赤く腫れ上がってるって。


「水道に行くか……」


そう思った俺は部室から出て、水道がある所まで歩いた。





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