[携帯モード] [URL送信]

黄蝶
14 side:なし
翡翠が選手宣誓を終わらせ、テニスコート向かったあと、余韻に浸るようにアリーナにいた観客がドッとでてきた。

それからも遅れるようにしてでてきた、制服を着た2人の女子生徒と1人の男がすれ違う。

「選手宣誓した人、凄く格好良かったね!!」

「青学って言ってたっけ?」

「そうそう!確か、翡翠さん・・・?」

「うん、近江翡翠さん!」

聞こえてきた会話に男は足を止める。

「翡翠・・・?いや、まさか」

振り返って少女たちの会話に聞き耳をたてる男。

片方が喉が渇いたと言ったので、近くの自販機で飲み物を買っている。

その間も"選手宣誓の彼"についての会話は続いていた。

「早く試合観たいなー!」

「青学の初戦は明後日?」

「シードだからそうでしょ!」

「会場ってここでしょ?」

「たぶん!」

その会話を耳にすると、男はニヤリと口端を上げ、その場を去った。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!