黄蝶
5
『追い返してって・・・。不二がわざわざそんなことしなくても俺が「本当、翡翠はわかってないなーーー」』
いや、俺は正論を言ったまでなのだが、なぜだか不二に呆れられた。
「女の子がマネージャー希望してくるっていうのは、大体は翡翠に近づきたいからなんだよ。わかってる?」
は?
何言ってんの?
わかってるもなにも、不二が何を言っているのかすらわからない。
「要するに、翡翠は人気者だってこと」
うーーーん。
よくわからない。
『でも、そしたら不二だって手塚だって人気者だろ?』
「僕たちはいいんだよ。テニス部は手塚が堅物だっていうのがしれわたってるからね」
思ったことを告げた俺に、不二は笑顔で返す。
堅物って・・・。
怒られるぞ。
よくわからないまま、担任が来たことによって会話は中断された。
いつの間にか菊丸が来ていて、頭を伏せて寝ていた。
「拗ねてるんでしょ。翡翠が背中向けてたから」
不二の言葉に、それだけで?とも思ったが、菊丸ならやりかねない、と後でなんかしてやろうと思った俺だった。
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