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黄蝶
2
あれから年月はたち、俺は3年生になっていた。

うちのバスケ部は、何年か前に問題を起こし、廃部になっていたが、それを2つ上の先輩が新任の顧問と新しく作り上げた新設の部活である。

新設とあって、ノーマークだったからか、当時は他校の反応もすごかったが、今ではもう全国への候補として上げられるほど名がしれている。




2、3年合わせて10人というまだまだ小さいチームだが、だからこそ、1人1人の技術は見る見るうちに上昇していく。

今年の1年はどれくらい入るのだろう。

是非、期待したいものだ。

「あ、あの・・・、す、すみません///」

休憩前を見計らってか、体育館のドアから控えめに声をかけてきたのは小柄な女の子。

「どーした?」

飲み物を用意していたマネージャーが彼女に声をかけると、彼女は体育館内をキョロキョロしだした。

誰かを探してるのだろうか。

部員の視線が一気に彼女に集まる。

もちろん俺もだ。

そんな俺と彼女の目があったとき、何故かすごい勢いでそらされた。

なんだ・・・?

「あ、あの、私、マネージャー、やりたくて」

とぎれとぎれの言葉はこちらまで届いて来た。

部員希望よりマネージャー希望が先に来たことに俺は苦笑いを浮かべた。

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