黄蝶
20 おまけ
ある昼休み、俺は会議室にいた。
全部活の部長が集まって話し合いをする部長会に出席しなくてはいけないのだ。
しかも、手塚は生徒会長で忙しいため、何故か俺が部長会の会長をしなければならなくなった。
委員会の委員長をやって、部長会の会長もやるのかと思うと憂鬱にもなる。
しかし、頼まれたら断れない正確な俺は諦めるしかない。
最初の部長会では、新入部員の人数確認や今年度の目標、大まかな活動計画などである。
そして、前年度末に出された予算案で予算が足りるのか足りないのかを話し合う。
これをもとに、生徒会が最終的に予算増しの最終決断を下す。
そのため、年度初めの部長会は各部長たちにとって大事な場なのである。
『手塚、テニス部はどうしたい?』
「いや、うちはもう十分の額もらっているからかまわない」
手塚のまとめるテニス部や俺らのバスケ部は、基本的に多めに予算が割り当てられているため、それを増やす必要はないのだ。
まぁ、それだけ期待されているということだろう。
他の部の検討も終えると、内容を「予算案変更依頼書」に記入し、生徒会に提出しなくてはいけない。
ササッと書いて隣りに座る手塚に手渡す。
後で渡すとか面倒くさいから。
『じゃ、今日はこれで解散で』
結局会議が終わったのは昼休みが終わる5分前だった。
俺の昼・・・。
だから部長会は嫌いなんだ!!!
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