黄蝶
16
スポーツテストは次々と進んでいく。
「じゃぁ、5分後、最後にシャトルラン」
「えーーー!」
「最後に持ってくるかー、ふつう!」
「今長距離走ったばっかりだろ!」
青井のシャトルラン発言に、避難の声が飛ぶ。
「『最後だからこそ効力がある』」
俺と青井がはもって告げれば、口答えする者などいない。
「ちなみに、スピードは普通でいう50からだから」
更に青井が投下した爆弾で、テニス部の面々や新入部員は青ざめる。
俺達バスケ部はもう経験済みなため、なんとも思わないが。
それから、これはリタイア制で全員一斉に始める。
負けず嫌いならより底力を発揮するというわけだ。
「バスケ部はノルマ150だから」
「ならテニス部も」
スタートギリギリで青井により告げられたノルマに、手塚が添える。
「「「えーーー!」」」
あらゆる場所から悲鳴が聞こえたのは、聞かなかったことにしよう。
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