黄蝶 7 『俺は3年の近江翡翠。バスケ部だからそんなに顔出せないけど、一応委員長です。よろしく』 最後に俺が自己紹介をして、簡単な自己紹介は終わった。 『じゃぁ、次は役割分担ね』 図書委員は、休みの日以外は本の貸し出しや返却、整理のために交代で図書室にいなければいけない。 その分担をするのだ。 『まず、部活に入ってる人は基本的に昼休みの仕事になるから、部活で無理かなって人はちょっと分かれて』 図書委員会の割合は大体7:3で帰宅部が多い。 帰宅部の方を副委員長に任せて俺は部活組の方に行く。 『俺らは基本的に昼の担当ね。今年は・・・』 ざっと人数を数えると俺を含めて10人いた。 2、3年生が5人と1年生が5人。 なんだか出来すぎているくらい完璧な人数だ。 『そしたら、1年生と2、3年生がペアになって曜日で決めようか』 それを口火に1年生と2、3年生に分かれてそれぞれ曜日を決める。 俺は金曜日になった。 1年生は越前君のようだ。 『よろしくね』 「ッス」 そこまで決め、お互いに軽く挨拶をして今日は解散になった。 ちなみに初っぱなの仕事は明日だ。 彼はちゃんと来るだろうか・・・ まぁ、来なかったら手塚にチクるか。 俺は彼の背中を見送りながらそんなことを考え、もう一方のグループの話し合いが終わるのを待った。 副委員長からメンバーの振り分け表をもらい確認すると、OKを出し、自主練をするために体育館へと向かった。 こうして俺は越前リョーマと初対面を済ましたわけだが、この時俺は、彼が今後テニス界を騒がすことになるスーパールーキーだということをまだ知らない。 [*前へ][次へ#] [戻る] |