黄蝶
6
今日は各委員会で1年生との顔合わせがある。
そのため部活は自主練習だ。
うちの部活は監督とコーチ、青井により、各自の1か月の自主練メニューが作成され、月に数回ある自主練の時間とオフの日を利用してすべてをこなすようになっている。
こなせなかった場合、次の月の団体練習に参加できない。
個人技能は各自で伸ばし、集団練習は主にパスや連携などのチームワーク重視で行うという方針だ。
これも、人数が少ないからこそなせることだろう。
『じゃぁ、第1回図書委員会を始めます。今日は顔合わせとして簡単に自己紹介をして、さっそくだが分担を決めたいと思います』
放課後、そんなに広くもない司書室で委員会は始まった。
司会は俺。
一応委員長だからね、俺。
『まずは1-1の子から・・・、って今日は欠席か。じゃ、1-2の子』
順番通りにいこうと思ったら、初っぱなから欠席だった。
気を取り直して次の子を指名する。
「越前リョーマ」
・・・
いやいや!
簡単にとは言ったけど、それは簡単すぎるよ。
『部活も何か入る予定なら教えといて。後から大事になるから』
「テニスっす」
テニスか・・・。
言葉数は少なかったが、最低限知りたい情報は知ることができた。
それから次々と1年生が自己紹介をし、上級生へと続く。
上級生は殆どが見知ったメンツだ。
何せ去年と変わらないのだから。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!