05
「合宿ってどことやるんすかー?」
切原が柳に尋ねた。只今、テニス部はレギュラーとマネージャーとでミーティングをしている。仁王が言ってた通り合宿の話だった。
「氷帝とだ」
「氷帝!?ホント!?」
あれ、なんか真崎さんが嬉しそうに立ち上がった。瞳きらきらさせて柳を見つめている。それを見て幸村は気に食わないのか知らないけど、幸村がそれに答えた。
「ああ、歌奈は氷帝から来たんだったね。テニス部の連中と仲良かったのかい?」
「うん!跡部となら話したことあるよ!」
跡部、氷帝の部長らしい。凜亜がメールでよく言ってるナルシストな奴。てか、幸村の顔が怖い。
「そっか。でも、あんまり跡部に近付いちゃ駄目だよ?」
「え!?なんでー!?」
「そうそう!あいつ、歌奈に変なことするぜぃ」
「へ、変なこと!?」
「てか!歌奈先輩!俺から離れないでくださいッス!」
「赤也!?いきなり抱きつかないでよー!」
「赤也ぁぁ!!たるんどる!」
うっわ、何これ。やばい。ホント、凜亜が心配だよ。てか、なぜにこんなにも真崎さんはレギュラーに好かれているんだろうか。不思議でたまらん。
私は溜息を吐いて早くミーティングが終わらないかと願った。もう真崎さんの取り合いを見るのは飽きたんだよ。私と仁王は蚊帳の外で真崎さんを取り合いレギュラー達が気持ち悪い。合宿、不安すぎる。
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