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夢幻未来

「わー、雨の日はものすごい事になりそうな天パですね、もう見事なぐらいに。あ、もしかしてあなたの場合は天然パーマじゃなくて天然記念物的パーマ?」

「うっせえよおオオオオオ!!!ってか君何?何なの?銀さんいじめて楽しいか天パなめんなよコラアア!!ってか天然記念物的パーマって何だよ!!普通初対面でそういう事言いますかコノヤロー」


額に青筋を浮かべ、肩で息をしながら怒る銀髪の天パ。


凛花は内心爆笑しつつ、口元にはゆっくり弧を描く。



「いえいえ、もうからかう度に良心の呵責でお腹が痛くて痛くて・・・楽しくなんてないですよぅ?それに、初対面じゃないのに。私は一目見てすぐ分ったのに・・・死ねよ天パ」

「要するに笑いすぎで腹が痛いんじゃねェかあああ!!・・・って、え??俺、アンタと会った事あったか・・・??」


頭を押さえて必死で思い出そうとする天パ。

少しムカついた凛花はわざと悲しげな声を出した。



「もしかして・・・覚えてないんですか?」


彼は凛花が泣きそうになったと思ったらしく、慌てて取り繕った。


「あ、ああ!!君ね、あの時の!!やー久しぶりだなぁ!あっはっはっは!!」



(嘘がへたくそなのは変わってないのね・・・)


額にあからさまに変な汗を浮かべて、それでも必死で思い出したふりをする彼。


少し呆れつつ、それでも微笑ましくて。

凛花は芝居をやめてあげた。



ふわり、と笑って笠を僅かにあげて顔を見せる。

「フフッ・・・相変わらずだなー、銀時は。嘘がへたくそだけど優しいのとか。ごめんね、からかったりして?久しぶり」



彼・・・銀時の目が、これでもかというほどに見開かれた。


そして、次の瞬間には。




「え・・・?凛花?!凛花じゃねーか!!ったく、敬語なんか使うし声まで変えるし、全然分かんなかったぜ。元気にしてたか?」


ぎゅーっと抱きしめられて、凛花は口元をほころばせる。

態度の変わりようがおかしくて笑ってしまった。


「見ての通りだよ。銀時も元気そうだね!!」


そう言うと、銀時も二カッと嬉しそうに笑い、高い高いをするかのように凛花を持ち上げた。


「おう。・・・あー、本当久しぶりだな、凛花」


嬉しそうに笑う銀時。

ふわふわ、と頬をなぜる銀髪が懐かしかった。


「ちょ、くすぐったい!」


お返しとばかりにモフモフ銀髪をいじる凛花。


すると、銀時はやっと凛花を離して嫌そうな顔をしてみせた。


「俺の髪の毛で遊ぶんじゃありませんー」

「あはは、ごめんごめん。(だって昔より天パに磨きがかかってるんだもん)」

「()の中聞こえてるんだけどオオオ!!?」



謝ってもまだ文句を言う銀時にくすくすと笑う。

やっぱり、銀時は昔から変わってない。


なんだか、少しだけ安心した。

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あきゅろす。
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