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ずっと笑顔でいてくれますように
※死ネタ、最初ちょっと酷古泉
そして長門が凄い能力使ってます^p^;








ずっと笑顔でいてくれますように









「好きだ」


涼宮さんたちは丁度部室にはいなかった。
そして、僕たちはいつものようにボードゲームをしている。
彼の声が部室に響いた。


「…僕も好きですよ」


パチっと駒を置きながら僕は答える。


「…友達としてじゃない…」


そう彼が静かにいった。


「ああ、そっちですか。……すみませんが、僕にはそんな趣味はありませんよ」


僕はいつも通り、にこやかに笑いながら彼に告げる。
彼は一瞬、顔を歪めたが、「そうか…」と言うと駒を進めた。









「すまんな、古泉」


これが彼の最後の言葉となった。






















ピーポーピーポー…




遠くでサイレンの音がする。
それが僕の中に大きく響いた。


「古泉くんっ…!キョンが事故に…!!!」


携帯から聞こえる涼宮さんの声も、何もかもが信じられなくて。
僕は夢中で走り、彼の元へ向かう。







でも、どうせ彼はまた「すまんな」と言いながら笑うんだ。


そう思うと自然に足がゆっくりになった。


















ーーー何故ですか?






僕が病院に着いたのは、涼宮さんから連絡を受けた30分後だった。


「キョン…っ!!」

「キョンくん…」

「……」


涼宮さんは、顔を白い布で隠された彼の手を握りながら泣いている。
朝比奈さんと長門さんはそれを悲しげに眺めている。


ガラッと扉が開き、彼の家族が物凄い血相で入ってきた。





「キョンくんっっ…!!!やだやだ!!!死んじゃやだあああああ!!!!!お兄ちゃんー!!!!!!」







死んだ

その言葉に、ガツンと重い何かで頭を殴られたような気がした。









彼が死んだ…?

今さっきまで笑っていた彼が…?





僕は再びキョンくんを見た。


ベッドから見えたいつもより白い手。
彼の母親が、顔に被せてある白い布を取ったときの彼の顔は、唇が紫色になり、いつもほんのりと赤かった頬も今では白くなっていた。


僕は吐き気に襲われて病室を出た。














「古泉!!」

「古泉…」

「すまんな、古泉」



ーー「好きだ」ーー




キョンくん…

キョンくんキョンくんキョンくんキョンくんキョンくん!!!!


僕は狂ったように彼の名前を呼んだ。

どうして僕は!!!
どうして本当のことを言わなかったんだ!!!
機関なんか無視して、神にだって背いて!!



どうして
どうして
どうして!!!!



後悔だけが残る。
彼がいつの間にか僕の中でこんなにも大きな存在になっていたなんて…
彼が死んでから気づくなんて…



僕は彼に酷いことを言ってしまった。
僕は、僕はどうやって償えばいいーー…?






「古泉一樹」


不意に後ろから呼ばれ、僕が振り向くと長門さんが立っていた。


「…彼はあなたを恨んではいない」


長門さんは静かにそう言った。


「今から、彼と…コンタクトをとる、だから…」





今度はあなたの本当の気持ちを伝えて…





僕は最初、長門さんの言っている意味がわからなかった。
しかし、長門さんの周りが白く光ると僕は目を見開いた。













「キョンくん…っ!」


紛れもなく、白い光の中にいるのは彼で。


「ーーーっ!?」


当の本人はびっくりして僕を見る。
それは僕が、キョンくんを抱きしめていたからもあるだろう。


「…古泉?俺、死んだんじゃ…?」


キョンくんはそう言ってハッとなった。


「長門か…?」


僕は、まだびっくりしているキョンくんにかまわず、謝った。


「すみません、すみません…!!!」


すると、キョンくんは「何謝ってるんだよ」といつもの呆れた笑顔で笑った。




「…僕は、あなたに酷いことを言いました。僕は機関を、神を優先した…!」


そう僕が言うと彼は「きっと、それでよかったんだよ。古泉は何も悪くない」と悲しげに言った。








ああ、僕たちがこんな関係じゃなかったら、ふつうに出会えていたならどんなによかったたろう。
でも、こんな僕たちだったけど…
キョンくんに伝えられなかった、僕の本当の気持ちを伝えたい。
機関も神も全部捨てた、僕の本当の気持ちを。








「キョンくん、…好きです、あなたを愛しています」


僕は、キョンくんが生きているときに、伝えられなかった自分の情けなさを噛み締めながら、言った。

あんな振り方をしたんだ。嫌われてもおかしくないと覚悟を決めて。

でも最初、キョンくんはびっくりしていたようだったけど、僕が強く抱きしめると涙を流して言った。


「ありがとう、古泉…」

と。
そして、最初で最後のキスをした。
とても幸せな気持ちに満ちていく。








しかし、そんな幸せも刹那で。

ぱああとキョンくんの体が光り、だんだん消えていく。








「…ごめん、事故ったりして。もう時間切れ…ってやつかな?」

「キョンくん!!いやだ!!行かないで!!」

「古泉、俺幸せだったからな!!だからさ、泣くなよ!かっこいい顔が台無しだぜ…っ!!」

段々キョンくんの声が聞こえにくくなる

「キョンくん!!キョンくん!!キョンくん!!」

「…古泉は、俺の分まで生きろ、そんで幸せになれよ!」





最期、泣いてキョンくんの名前を呼ぶ僕にキョンくんは笑顔で





俺を好きになってくれて

ありがとう、古泉




と言って消えた。














現実に戻ると、目の前には長門さんがいる。





「……彼は幸せそうだった。古泉一樹を好きになれて」


そう長門さんに言われて、僕はまた泣いた。


















僕は今日も祈る
彼が天国でも笑っていますようにと


end
ーーーーーーーーーーー
意味不明な文章ごめんなさい!!!
長門が変な能力使っててごめんなさい!!!
もう謝ることしかできない…!
頭にあるのと文章にするのでは違いがありすぎる><;
こんなハズでは…!!笑

死ネタがキライな方はおまけどぞ!!







おまけ*

「…っ、いいかげん俺から離れろ!!」

「嫌です!!キョンくん逝かないで!!!泣」

「俺が死ぬ夢を見たのだか何だか知らないが、ここは学校だ!!!」

「だっで、だっでえええ!!!!」

「ただの夢だろ!?」

「ただのじゃありません!!!」

「あー…、じゃあ約束する!俺はお前を置いて、絶対に死なない!!」

「…本当ですか?」

「本当だ!!!」

「(うるうる)キョンくん大好きですー!!!!!」

「だからくっつくなああああああああ!!;;;;」

キョンの苦悩は続く★





お粗末様です^p^

林檎(0221)



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