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short
さよなら、またあう日まで

もし射手座パロでキョンは庶民だったら…













さよなら、またあう日まで

















「明日、ここを発ちます」















古泉が真剣な顔で俺にそう告げた。







発つ…?


明日…?












「な…っ!明日…?」




「今朝、涼宮閣下から上層部から命令が下ったとの報告が…」




















そうか、ついに来てしまったんだな…













「すみません…」









古泉は申し訳なさそうに言う。









何故お前が謝る?


お前が悪い訳じゃない。












わかってる。



わかってるけど…

















「だから軍は嫌いなんだ…っ!!」













待つ奴の気持ちも知らないで、行ってしまうお前らが。











古泉が悲しそうに笑う。









違う、俺は古泉にそんな顔をさせたいわけじゃない。







お前は俺達の為に戦いに行くのに。




ごめん、俺の我が儘だってわかってる…


















「キョンくん…」







いやだ



聞きたくない











俺が手で耳を塞ぐと、古泉に抱きしめられた。












「キョンくん、」




















愛しています








「……っ!!!!」












涙が零れ落ちる。













俺も古泉のこと…っ!!!






声を出したいのに、想いは声にはならない。






















「…では、僕はこれで…」










古泉が俺の体を離した。













待って…っ!





まだ何も、何も古泉に伝えてないのに!!!











だんだん遠くなっていく古泉の背中。














俺は走り出した。













「俺…っ!!俺、お前が帰ってくるって信じてるから…っ!!」














古泉はハッとしてこちらを振り向く。












「俺、ずっと待ってるから!!絶対帰ってこい、一樹!!!」















たったそれだけの言葉だったのに、古泉は本当に嬉しそうに笑った。



「ええ、必ず…」


と…。






















不器用な俺。






愛してるって伝えられなかったけど、俺はお前を待ち続けるから。







次に逢うときまでのお預けだ。


















(待つ者行く者、果たしてどちらが一番辛いのか)
さよなら、またあう日まで




End

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ギャグを書いた後にシリアスを書くのは自殺行為



林檎(0517)




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あきゅろす。
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