RE:START(男主)
不思議な青年と脱走常習犯A
「ポッチャマ?」
「うん。最近、来た。まだ、馴染めて、ない」
「しかも、やたらプライドが高くてね。すぐに研究所のポケモンと喧嘩しちゃうんだ」
「それで、逃げ出すんだ」
「そう」
「ブーイ」
裏の草原に続くドアを開けながら、コウとヨウジは溜め息を吐き、Nは苦笑を浮かべた。この調子だと、そのポッチャマは何度も逃げ出しているのだろう。もう、いい加減にしてくれ。そんな言葉が聞こえそうな雰囲気をコウは纏っていた。
「僕も手伝うよ」
「体調は大丈夫なの?」
「さっきもらったシチューのお陰で、もうばっちしだよ」
「後で、ルイに、言って、あげて。喜ぶ、から」
彼女は褒めると、とても喜ぶ。その花が咲き誇ったような笑みが、コウは好きだったりする。
「トウリ。よろしく」
「ブーイ」
「アサギリ、リガ、お前達も頼んだよ!!」
「ビジョン!」
「ガウ!!」
ヨウジが放り投げたボールから飛び出したのは、ビジョンのアサギリとガーディーのリガだ。この2匹は、よくポケモン捜索に一役買ってくれる。
「僕は向こう捜してくるから、コウとNはあっちの森の方を頼むよ」
「分かった」
「じゃ、また後で」
「N、行くよ」
「うん」
コウは、Nとトウリと共に、森へと向かうのであった。
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