プリマ☆ステラ〜P☆S.A.S〜 悠輔の選択 "特待生としてエトワールに来て、海外留学で陸上選手としてレベルを上げる気はないかしら? 突然のことで申し訳ないんだけど、アナタの成長を見てから判断しようと思って………" ────この言葉を受けたのは、育身祭のすぐ後だった。 晴香先生からの一言 この時ほど、自分の力で将来を切り開けたのだと思ったことはない。 ただその反面 俺にはつらさがある。 エトワールから陶山学園に帰るだけで、皆に会うことは難しくなる。 今度はそんなものでは済まない 日本から海外へ 己の人生をかけた戦いが始まる。 挫折したらそこで終わり、誰一人助けてくれる者はいない。 いざ留学を考えてみると、皆と一緒にいたいという思いが強くなる。 ここまで、色々なことがあった 地獄を味わい、ゼロからのスタートが始まった。 怪我をして、リハビリの為にエトワールへ留学 静歌、久住、雅、巴、美雪先生、晴香先生、陸上部と水泳部の部員達 多くの出会いがあった。 俺にとってエトワールで起きた事件やらハプニングやら、全てが宝物だ。 これからの人生、絶対に忘れることはない。 しかし──── 何かが物足りない 恋した時に似た、この胸の高鳴りは…… もしかして……… 『──────!』 『──────?』 『──────♪』 ……あぁ、そうか もう治せないんだ…… 生まれた恋心なんて…… 強がっているくせに、内心はギリギリなのに…… でもそんな彼女が俺は、好きだ。 悠の時のようにはさせない。 俺自身、残された時間の中で 俺の気持ちを伝える────それだけだ。 . [*Back][Next#] [戻る] |