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機動戦士ガンダム SEED ARTEMIS
4P

「フリーダムは…まだか。良いだろう、肩慣らしに遊んでやる」


エターナルに接近中の機体、アルテミスガンダムのコクピットの中でアクラル・ジェラードは目標の機体が未だ出撃していないことに舌打ちした。眼前に迫る数十機のモビルスーツ隊には目もくれない。


『敵部隊の射程圏内に入ります』

「了解だ。行くぞ、アルテミス」


コクピットにアルテミスに搭載された人工AIからの警告が響くと共に敵部隊から雨のようなビームとミサイルの応酬が繰り出される。それらの間を縫うように飛翔しながらアルテミスは瞬く間に距離を詰め、向かってきた1機のグフの胸部、コクピットへと掌を添えた。

カシュンッという微かな開閉音と同時にアルテミスの掌からレーザー砲の発射口が現れ、グフのコクピットを放たれたビームが貫く。

沈黙した機体を放り投げ、その方向から放たれたミサイルの盾にしたアルテミスは、対艦刀を両手に抜き、爆砕したグフの爆炎を煙幕に密集していた3機のブレイズザクウォーリアーに詰め寄ると対応させる間も無く斬り捨てた。


『な、なんだコイツ!?』


敵機の機動に動揺が見える。瞬く間に4機のモビルスーツを一撃の下に墜としたアルテミスに戦慄したらしい。その僅かな機動のブレをアルテミスとアクラルは見逃さない。


「全ターゲットロックオン。反射角調整、消えろ!」


アルテミスの腹部の装甲が展開し、内部から臨界を示す蒼白い光を放つ砲門が顔を出した時にはその光は炸裂した。幾条ものビームが狙い違わず密集体型にあったグフやザクを呑み込み、大輪の花を咲かせる。

腹部拡散ハイメガビーム砲の掃射が終わった時、周囲に動く機体は存在しなかった。

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あきゅろす。
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