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石楠花物語中学生時代
中学生の生活

同・千里の部屋
   千里、麻衣、勉強をしている。

千里「麻衣ちゃん、僕この計算の解き方分からないんだけど…」
麻衣「あぁ、これ?これは簡単よ。ここをこうして、こうして…」

   千里、真剣に聞いている。

麻衣「どう、分かった?」 
千里「なるほど。麻衣ちゃん、君は流石だなぁ…凄いよ。ありがとう。」
麻衣「えっへん、どういたしましてっ!!」

   二人、クスクスと笑ったり、ふざけあいながらやっている。インコ、二人の様子を黙って見つめている。


   (ノック) 
   珠子が入ってくる。

珠子「進んでるぅ?お茶よ。」
麻衣「ありがとうございます。」
珠子「せんちゃん、ほとんど麻衣さんにやってもらってるんでしょ?」
千里「そ、そんなぁ、」
麻衣「ほんなこんありませんよ。彼、物わかり良いし頭いいですから、寧ろ私が彼に教えて貰っています。」 
珠子「そう?それならいいけど…」
麻衣「でもおばさん、私から頼みたいことがあるんですけど、いいですか?」
珠子「何?」

   (しばらくご)
   伸びをして寝転がる二人。

千里「ふーっ、やっと終わった!!」
麻衣「ごしてぇ。」
千里「でも、ありがとう…」
麻衣「ん?」
千里「ママにあんなこと言ってくれて…」
麻衣「ほいだって、私もあんたと遊びたいし、あんただって遊びたいら?ほれにあんたは真面目な子だで、宿題はきちんとやる。帰ってからでもやるら。」
千里「う、うん。」
麻衣「だもんでよ。私だって嫌だもん。学校終わって折角授業から解放されただに家帰ってすぐに宿題なんて…束の間の休息の時間がなくちゃ、気が変になって滅入っちゃうわね。」
千里「そうだよな、確かに君の言う通りだよ。」

   時計は六時。

千里「もうこんな時間になっちゃったね。」 
麻衣「えぇ…んなら、明日時間ある?」
千里「明日かぁ…ごめん、明日はピアノのレッスンなんだ。」
麻衣「ほっか、あんたってピアノ弾けるんだっけ…何かすごく格好いい。んなら、又暇なときに改めて放課後おいでや。店にピアノもあるでさ、是非演奏聴かせてよ。」
千里「え、えぇ…僕なんてまだ上手くないもん…嫌だよ、恥ずかしい…」
麻衣「あら、私だってピアノやってるけどまだほんねに上手くねぇーに。中学生だだもん、まだ本音に恥ずかしがるこんじゃねぇーに。私今、ツェルニー30番やっとるの。あんたは?」
千里「僕?僕はねぇ…」  

   二人、お茶を飲みながら話に花を咲かせて盛り上がって笑ったりしている。




   






   


   


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