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02
ガタンッ

肘痛い…。

気がつけば楯脇 椿こと私は、どうやら教室の自分の席で肘を付いて寝ていたらしい。
しかも授業中ときた。


窓際の席なので横からの風が髪を撫でる。
ミーン ミーンー…
なんてまるで真夏みたいな音がする夏休み少し前の音が騒々しい。
そんな事をまだ寝ぼけている頭で考えていたら、授業終了の昼食を知らせるチャイムが教室を包んだ。


そうすれば円を描くように机を並べて、教室の真ん中を支配する数名が現れる。

そこはキラキラの笑い声のする、男とか女とか関係ないほど仲のいい子達の場所。

いわゆる クラスの中心の人達の場所。


「椿ちゃん今日は一緒に食べる?」

「いいよ、違うとこで食べるから。」

「…そう?じゃあ気が向いたら戻ってきてね。」


そう言って、茶髪の彼女はクラスの真ん中の人達の元へと走り去った。

ー…その子はキラキラの人。

そんな彼女の後ろ姿を眺めてから、私も弁当を片手に教室をあとにすることにした。








「椿ちゃんのことやっぱりよく分かんないよ私」

「んーだよな。つーか速見が居なくなった時もかなりアッサリじゃなかった?」

「そーだよね!なんかもっと寂しがるかと思ってた!」


本人がいなくなった教室の真ん中を支配する彼らからそんな声が零れていた。



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