02
「うっ…ひくっ…。」
「…泣くなよ…。しかもチョコ食べながらさ…。」
毎度の事だけど、本当に困ってるのはこっちだという事が分からないのだろうかー…
「だっ、て酷くない?グスッ…
聡さ、私とのデートすっぽかして今誰といると思う?クラスの女の子だよ!?
3日で別れちゃったぁぁー!」
「はぁ…、本当お前 男見る目ねぇもんな。」
・・・
そう、このクラスメート兼、お友達のコイツは、俺の家に毎回毎回(最短記録は今日樹立)彼氏になる奴のために、怒ったり泣いたりしに、やって来る。
「違う!本当は超!超、男見る目あるんだからぁぁ!」
「泣きながら怒るなょ。」
はっきりいって ねぇよ、お前に男見る目なんて。
だって俺みたいに毎日お前の隣にいて、こうやって世話もしてやってる男をなんとも思わないんだから…
「うぅ、次は…頑張る。」
ほらまた、次 次 次って…。
いい加減にうんざりなんだよ。
どうしてお前が他の奴を好きになって、それを応援しなきゃならないんだ?
どうしてこんなに近くにいるのに、俺は眼中にないんだ?
いつもそう思ってた。
だから少し、多分、我慢が利かなくなった…
「…お前さ、ちょっとぐらい笑えよ。俺の前では泣いて、怒って…そればっかだな。」
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